カテゴリ: フランスの話


湘南パン教室クラムの池田愛実です。


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私がフランスで働いていた時の話をゆっくりと更新中です
前回までのお話はこちら→     


さて前回は
ようやくパリのMOFパン屋さんに就職が決まったところまでを書きました。


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働いていたお店。


朝は6時から仕事スタートです。
まだメトロの始発もないので、自転車で30分かけて毎朝通勤していました。

パリにはヴェリブという
自転車を借りられる無人のレンタルサイクルがそこら中にあって
他のステーションで乗り捨てできるのでとても便利だったんですよね〜

毎朝真っ暗な中パリの街を自転車で走り
途中橋を渡る時、
エッフェル塔だけが夜でもキラキラ光ってたのが今でも印象に残っています。
(フランスは24時間やってるコンビニなんてありませんから、明るいのは街灯とエッフェル塔だけ!24時間営業の店って日本以外にあるのかなあ?)


私がこの時住んでいたのは15区のシェアハウス。
セーヌ川の左岸(下の方です)で、
週末には近所で大きなマルシェが開かれたり
近くに美味しいお肉屋さんとパン屋さんがあったりして
(この3つはパリの生活の質をぐっと上げてくれる!)
フランス国内で何度も引っ越しをしましたが、15区が庶民的で一番住みやすかったです。



パンを学びたくてパン屋に就職した私ですが
最初に配属されたのはなんとお菓子部門でした!

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フランスのパン屋さんはほとんどが
「boulangeriepatisserie ブーランジュリー•パティスリー」
つまりパン屋さんにはだいたいお菓子が売っています。

勿論「お菓子屋さん」も存在し、
そちらはより本格的で繊細なお菓子を置いているんですが
パン屋さんも定番のミルフィーユやレモンやいちごのタルト、フラン、エクレア、シュケット(小さく焼いたシューの皮)なんかは一通り置いてあるところが多いのです。

お金をいただいて働いているからには仕方がない、
まずはお菓子を頑張ろうと、
シェフパティシエのマレックについて一生懸命猛スピードでお菓子を作っていました。笑
(数ヶ月後、今より早く出勤するからパンをやりたいと申し出て無事OKをもらいました。)



お店のメンバーは10代~20代前半の若い人が多いのに
驚くほどプロフェッショナルで、仕事が早く、職業に誇りを持っていました。
フランス人は働かない、不真面目なんてよく言われますが
それは本当に人によります。
私はお店をかなり慎重に選んだこともあり、
いたお店2軒とも、すごくよく働く仕事ができる人ばかりでした!

当時の私には自分に自信のある堂々とした彼らが眩しく見えました...。
(日本には謙遜を美徳とする文化がありますから、
この辺彼らは日本人とはちょっと違う良さがあります。)


日本では製菓学校勤務が長くパン屋さんでの実戦経験が少ない私は、
決して優秀な職人ではありませんでしたが

とにかくたくさんのことを吸収しようと必死に働いていました!


技術を学ぶのは勿論ですが
その場の空気や、どんな人が作っているかなどの背景を知ること。
実際にパンを食べてみること。
ここでしか学べないことが今振り返ると沢山あった日々でした。

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これはパリのドミニクサブロンに行った時の写真です。




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私がフランスで働いていた時の話をゆっくりと更新中です
前回までのお話はこちら→  


ノルマンディー地方のルーアンで
1件目のパン屋さんで研修を終えたところまで書きました。


それから履歴書を持って
地方をウロウロ観光しながら
次の職場探しを始めました。

先に言ってしまうと
なんと次の職場が決まるまで1ヶ月以上もかかりました



この時訪れたのは、南仏コートダジュール、プロヴァンス地方。
ネットで調べたお店を訪ねて
美味しかったら履歴書を渡す、という地道な方法でした。



フランスの地方は本当に美しくて
心打たれるような風景に沢山出会いました。

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ニースのビーチ沿い。
着いた時ハワイかと思いました。笑
この時初めて南方面へ行ったのですが
フランスは地方によって全く趣が違うので面白いですね。



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南仏のマルシェ。
柑橘多め。
地方によって食べ物もかなり違います。
日本だって北海道と沖縄では食文化が違いますが、
フランスはもっと国土が広いから当然違いますね!



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プロヴァンス地方、エクサンプロヴァンスから、バスで小さな村を巡りました。



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エクサンプロヴァンスでの滞在先。
フランスでは勿論ホテルにも泊まりましたが
Airbnbもよく利用していました。
お家の空いてる1室を貸し出してるフランス人が多かったです。
3月なのでプールは入れませんが、とても素敵なお宅でした!



しかし貯金も限りがありますから、
仕事がない(仕事が決まらないと家も決まらない)
というのは不安な日々でした。



日本のパン屋では女性のパン職人もとても多いですが
フランスのパン屋は作る量も桁違いで
力仕事ということもあり、
パン職人はほとんど男性。
しかも外国人となると、飛び込みで仕事を見つけるのは簡単ではありません。


日本人を多く雇っているお店もありましたが
せっかくフランスに来たし、フランス語も勉強したし…
と当時は意地もありました。


結局、地方で働くことは諦め
パン屋の数も桁違いに多いパリでお店を探すことに。
(結果的に私は田舎よりも都会が性に合っていることがわかり良かったのですが。)



日割りのシェアハウスのような所に泊まりながらパリでの就職活動。
この頃はゴールが見えずに本当に不安でした!笑


前職ルーアンのシェフにMOFのお店を紹介してもらったこともありました。
やっと決まった!と喜んでいたのも束の間
ネズミが沢山出る汚いお店で辞退したり…



そんな落ち込んでいる時に出会ったのが

2件目の修行先となる
ティエリー・ムニエさんのお店でした。


ムニエさんは以前にも日本人を雇っていたり
日本に講習会に来ている人なので
最初に履歴書を持っていった時からお店の人みんなが友好的に迎えてくれたのをよく覚えています。

この方もMOFですが、特に高い技術とプロ意識を持っている職人さんでした。


ここではお給料をもらって働きたい旨を伝え、無事雇ってもらうことに。


シェアハウスの小さな部屋ですが住むところも決まり、
ようやく不安な日々を脱したのでした!



次回はパリ編です。


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私がフランスで働いていた時の話をゆっくりと更新中です
少し間が空いてしまったので前回までのお話はこちら→ 


さて、念願かなってワーキングホリデーでフランスに来た私。
空港で彼(現在の夫)に見送られ大号泣。笑
CAさんに励まされながら搭乗し(^o^;)
当時全てが順調だった日本を飛び出しフランスへ!


飛行機と電車を乗り継ぎ、ノルマンディー地方ルーアンにやってきました。

ルーアンはパリから約1時間半。
県庁所在地ではあるものの1日もあれば回れてしまうような小さな都市です。
大聖堂が有名ですね。



まずは日本から連絡を取っていたMOFのシェフに会いに行き、
ここで働きたい旨を伝えましたが
今は人が足りているので研修ならばOKとのこと。




しかし研修ビザを日本から送ってもらうのに1ヶ月もかかるというハプニングがあり…

初めての海外暮らし、
そもそも1人暮らしも初めて。
(正確にはいつもどこかの国の人とシェアハウス)
慣れないことばかりで寂しくて、さっそくホームシックにかかっていました


1ヶ月後、ようやくパン屋さんで3か月の研修生として働くことになります。


研修生といっても朝から晩までガッツリとシフトに入りパンを作ります
MOFのパンに携わるんだから責任重大…!
お店はルーアン1人気のパン屋さん。お昼時は行列ができます。

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味も本当に美味しかった!

これは本当にラッキーというか大事なことで
日本のパン屋やお菓子屋が平均点が高く、まずいお店ってなかなか無いのに対し
フランスはいい加減なお店が結構あります笑
同じMOFを取得したシェフのお店であっても美味しくて丁寧な仕事をしているとは限りません。



フランスではパンを大きく2つのカテゴリーに分けます。
バゲットやカンパーニュなどの食事パン「パン」
クロワッサンやヴィエノワなどの菓子パン「ヴィエノワズリー」

私はこのお店では主にパンの成形に携わっていました。

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幸いこの職場で働くみんなは優しくプロ意識が高かったので、良い経験ができました。
まあ感情表現が豊かな国民性なので、よく職場で泣いているカップルがいたりと
色々とびっくりすることもありましたが。笑



最後の日にはみんなからネックレスのプレゼントと寄せ書きも…!

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なんとか無事3か月の研修を終えたのは2月末。

都会ではなく地方のパン屋で仕事をしたかった私は
フランスの地方をいくつか回って旅をしながら、次の職場を探すことにしました。
履歴書を持って、直接気に入ったパン屋に手渡しするという地道な方法です。笑


④に続きます^^



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暇なときの読み物に…
生徒さんから度々「フランスの話をもっと聞きたい〜!」という声をいただきますので
私がフランスにいたときのお話を数回に渡って書きたいと思います。

完結するまで時間がかかりそうですが、ゆっくり更新しますね。

前回のお話→


大学生の時に行ったフランスに魅せられ、
今度はパン屋さんで働きに戻ってくることを決意したところまで書きました。



大学卒業後、フランスへ行くにはまずは資金を貯めて語学を勉強しなきゃと思っていた私に
コルドンブルー代官山校のシェフがアシスタントをやらないかと声をかけてくれて、
パン科のアシスタントとして働き始めます。


しかしシェフは日本語のわからないフランス人!
私はフランス語が全然わからない上に、
大学を出たばかりで社会人の常識も何もない状態だったので、
仕事にならずにまあ怒られました😅


しかし毎日フランス語を使わなければならない環境に身を置き、苦労したおかげで、
だいぶフランス語の勉強になりました。

フランスに行くという明確な目標もあったので
当時は休みの日も暇さえあれば、何時間も勉強していました。

今はだいぶ忘れましたけど…
私、フランス語自体が大好きなのです。
世界一響きが美しいなんて言われますが、確かにそう思います。
聞くのも話すのも、愛ある表現なんかも好きです。



コルドンブルーでは2年ちょっと働きました。
仕事もその頃には慣れてめちゃくちゃ楽しくなっていて、
今も交流のある素敵な出会いも沢山ありました。
上司だったのフランス人シェフには、後に結婚式でスピーチしてもらう程、家族のような存在になっていました。

しかし申請したワーキングホリデービザもあっさりおりて
泣く泣く退職して、夢だったフランスへ1年行くことになりました。


出発の時点で、なんと私は仕事も家も決まっていませんでした!


勿論日本から働き先のパン屋を探して何通も履歴書をメールで送ったりしていたのですが
なかなか見つからず…
当時は私もこだわりが強くて、どうせ行くなら日本人ばかりの店ではなく、
MOF(フランスの人間国宝みたいなものです)のシェフ元で、フランス人の中で働きたい!と思っていたので尚更見つかりません。
その中でも1件、フランスのノルマンディー地方のルーアンという都市に、話を聞いてくれるというシェフがいたので、
そこを頼りにまずは1週間だけ、そのパン屋の近くにホテルをとってフランスへ渡ることになりました。

仕事も住む場所も決まっていない状態で1年フランスに行くなんて、今なら怖くて出来ません。笑


コルドンブルーでアシスタントをしていた時の写真です。
なかなかフランスの風景写真とかが登場せず、すいません笑

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次回ようやくフランスへと飛びます!







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さて、ここ数週間、外出しにくい日々が続いていますね。

暇なときの読み物に…
生徒さんから度々「フランスの話をもっと聞きたい〜!」という声をいただきますので
私がフランスにいたときのお話を数回に渡って書きたいと思います。

完結するまで時間がかかりそうですが、ゆっくり更新しますね。



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私がフランスに行ったのは今からもう6年前の話です。
1年のワーキングホリデーでした。

その前になんでフランスに行くことにしたのかっていう経緯を説明しなければなりません。
(突然思いつきで行った訳ではないのです。笑)



私は普通の4年制大学に通っていた訳ですが、
料理(特にパン!)が好き!
料理の本や雑誌を見るのが大好き!
毎日食べ歩いたり、おうちで料理を作るのに夢中でした。
やはりこちらの道に進みたいと思い
大学在学中にルコルドンブルーという料理学校のパン科にも通わせてもらいました。



コルドンブルーは本校がフランスにある学校で、私が学んだパンは完全にフランスパン。
先生もフランス人だしパンの用語もフランス語だし、
習うのは毎週のようにバゲットとクロワッサンとフランス特有のパンばかりでした。

フランスパンを学んでいるんだから、絶対本場に見に行かなきゃ!と思い、
21歳の頃、大学の夏休みを利用してフランスに行くことに決めました。
(ちなみに大学生の時はドイツパン屋さんでバイトをしていたので、ドイツにも食べ歩きに行きました。
当時は身軽で行動力に溢れていました~)


1人では、海外旅行どころか飛行機にも乗ったことがなかった私。
不安だったので、語学留学という形でエージェントにお願いして。
バイト代や貯金を崩して、2週間の語学留学でパリに滞在しました。


その時の2週間は、私の人生を変えるくらいに濃いものでした。


本を見ながら色んなパン屋さんを食べ歩いたり、
語学学校で色んな国の人に出会ったり、
新幹線に乗ってアルザス地方に行ったり。

勿論いい事だけじゃなくてスリにあったり言葉が通じなくて悔しい思いも何度もしたのですが、
とにかくフランスが美しくて感動して。
毎日が刺激的で楽しくて。
またここに絶対戻ってくる!今度は働きに戻ってくる!
と決めた訳です。


ヘミングウェイの「移動祝祭日」に以下のような有名な言葉があります。

「もし幸運にも、若者の頃、パリで暮らすことができたなら、その後の人生をどこですごそうとも、パリはついてくる。パリは移動祝祭日だからだ。」

まさに私もパリに魅せられた若者の1人だったのです。


②に続きます(^^)


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なんかこんな写真しかなかったのですが・・・
パリにて、まだ大学生だった私と、ホームステイ先で隣の部屋だったオランダ人の女の子と。
当時フランス語も英語もままならない私に彼女はすっごく優しくて!
二人で見たフランス革命記念日7月14日の花火の感動は、今も忘れられません。


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